そのとき入鹿(いるか)の眼が、いびつな色を帯びて光りだしているのに鎌足(かまたり)は気づいていた。「おい、われを誹謗(ひぼう)している蘇我(そが)の者とは、だれだ」 鎌足の説得には関係なく、はじめて知る内部の敵の存在におどろき、神経をとがらせているようすである。 これまで鎌足を信じ...
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